f:id:shoui-yokaku:20170630132455j:plain
雪が降ると、賃貸物件では様々なトラブルが発生します。
特に、給湯器等の設備機器や外部にある共用階段、通路などは危険が潜んでいます。
今回は積雪時における賃貸物件での注意事項を説明します。

目次

設備に関するトラブル

室内や室外には様々な設備が設置されています。
それらが雪による影響で不具合を発生しやすくなります。
主な原因は低温になることで、正常な作動ができなくなります。

給湯器トラブル

給湯器には低温になっても凍結防止装置が付いているため通常ではトラブルの発生は少ないです。
但し、雪などの影響で寒い状態が長く続くと、給湯器内に設置されている配管が凍結し、内部の給水管が破裂する可能性があります。
この現象は気温が下がる深夜から明け方に掛けて発生します。破裂しても給水管内の水が凍結しているため、直ぐに大量の水が漏れることはないのですが、朝から昼にかけて外気温が上昇し始めると、給水管内に氷が溶けだし、一気に給湯器から外に水が溢れ出します。溢れだしてから初めて給湯器の異常に気づくこととなります。
長期の外泊などで家を開けるため、電気代節約のためにブレーカーを切りにしていくと、凍結防止装置が作動しないため、雪が降ると、給湯器の水漏れが発生します。
また、あまりの低温のため、給湯器内部の回路が異常を起こし、温度のコントロールが出来なかったり、水しか出ない場合もあります。
降雪の後は給湯器を扱う業者は大忙しとなります。
雪が降った際は給湯器の異常を気にかけるようにしましょう。

水道のトラブル

水道管が凍結してしまい、水が出ないトラブルも発生します。水道管が凍結してしまうと、管内の氷が溶けるまで水が出なくなってしまいます。降雪の状態を見て予め、ペットボトルに飲料用の水を用意したり、バケツに水を溜めたりして、水の確保を心がけましょう。
また、外部の水道管が凍結により破裂し、水が漏れだす可能性もあります。雪が溶け出したら、水道管からの水漏れがないか確認しましょう。

エアコントラブル

エアコンの室外機は外にあります。雪により室外機が冷やされて不具合を発生する場合もあります。
冷たい風しか出なくなった。ぬるい風しか出なくなった。動かなくなった。症状もそれぞれですが、雪が溶けた後に、エアコンが正常に作動するか確認しましょう。

テレビトラブル

雪が降った後に、テレビの受信状況が悪くなったり、特定のチャンネルが見れなくなったりする場合があります。
テレビアンテナは屋根にある場合が多く、雪が積もったことで、アンテナに悪影響を及ぼしたり、共用部に設置してあるブースターが故障している場合があります。

給水ポンプ、貯水槽トラブル

給水ポンプとは、各お部屋に水を供給するポンプです。2階建て以上の高層の建物には設置してある場合が多いです。建物の階段下にポンプ室があったり、屋内に設置している場合はトラブルは少ないのですが、屋外の貯水槽下に設置してある場合などは、雪の影響を受けやすくなります。低温状態で、ポンプの回路に異常が発生したり、ポンプのモーター部分に異常が発生したりする可能性があります。
また、貯水槽(水を貯めるタンク)も雪の影響で内部の水が凍結してしまったり、稀ですが、凍結による膨張で貯水槽が破裂し、水が漏れだしたりすることもあります。

可動式立体駐車場のトラブル

可動式の立体駐車場では、駆動系が雪の影響で動かなくなったり、モーター等が低温により異常が発生したりします。また、各モーターを制御する回路にも異常が発生し、動かなくなることがあります。

共用部分のトラブル

共用部の階段や廊下、駐車場などでも雪による影響が出ます。
凍結や、落雪などにより注意しなければならないポイントをご説明します。

共用廊下

共用廊下は積雪により床部分が凍結している場合があります。大変滑りやすくなっていますので、転倒には注意しましょう。
また、廊下にタイルや大理石を使用している場合は特に滑りやすくなります。滑り止めの付いた靴や長靴などを使用して慎重に歩行するようにしましょう。

共用階段

共用階段や、階段中腹の踊り場は特に凍結しやすい場所です。階段の縁は特に滑りやすい為、手すりに掴まり慎重に移動しましょう。
雪の日は階段での転倒が多く発生しますのでお気をつけ下さい。

スロープ

賃貸物件のエントランス入り口などに自転車や、車いす用のスロープが設置されている物件もあります。スロープ部分は特に滑りやすいため、自転車で通行する際は自転車から降りて、押して進むようにしましょう。車いすの方は、必ず補助の方に付いてもらい、スロープを通行するようにしましょう。

屋根の軒先には近づかない

屋根に降り積もった雪が、塊となって落ちてきたり、屋根の雪が溶けて軒先につらら状になる場合があります。つららも落下する可能性があるため、屋根の軒先には近づかないようにしましょう。

駐車場での注意事項

駐車場が緩やかな坂になっている物件が多くあります。アクセルを踏んだ瞬間にスリップして隣の車にぶつかるトラブルも有ります。
また、縁石などが雪で隠れてしまい、目視できないこともあります。必ず縁石の有無などを確認してから車を進行させるようにしましょう。
駐車場と道路の間に段差がある物件などは、その段差部分に鉄や強化プラスチック出できたスロープを設置してあります。それらスロープは大変滑りやすくなっておりますので、道路に出る際に車がスリップすることもありますので気をつけましょう。
[ad2]
高層物件では屋根に積もった雪が塊となって落下する場合もあります。屋根の軒先から少し話して駐車するようにしましょう。
また、屋根の軒先には溶けた雪がつらら状になっている場合もあります。落下すると大変危険ですので注意しましょう。

まとめ

雪が降ったら出来る限り外出しないのが一番だと思います。寒いから家の中でゴロゴロしていましょう。
そうはいっても会社や学校に行かなければならないので大変ですよね。
雪に慣れている方は、大丈夫だと思いますが、雪があまり降ったことのない地域から転居した場合は、慣れないことが多いと思います。
雪によって不具合が発生したり、発生しそうな予兆があったら、賃貸物件を管理している管理会社か大家さんに相談されることをオススメします。